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龍刃道場の日常その4

――社長室にて

「ご心配をお掛けして申し訳ありませんでした」
 越後が頭を下げる先には上原と龍子の二人が居た。
「大したことがなくて良かったな」
「ああ、全くだ」
「ありがとうございます!!」
 上原は笑顔で龍子は相変わらずの仏頂面だが、二人とも心底心配してくれていたのをしっている越後は改めて頭を下げた。
「そうそう、闘京女子の社長が見舞いに来て下さったぞ。内田選手も詫びを入れたいとの事だったが、丁重にお断りしておいた」
「そうですか。自分が大げさにしてしまったようで申し訳ないです」
 上原は経験が長い分、こういうことは慣れっこだが越後にしてみれば初めての経験でどう対応したらいいのか分からない様だった。
「なあに次の試合で、しのぶお前が元気に試合しているところを見せればいいんだよ」
 とは龍子の弁。多少の怪我でもお構い無しにリングで暴れるサンダー龍子ならではの回答だった。
「はい」
「それに、練習さえキッチリしておけば、故意に怪我をさせようと思わないかぎり大怪我はしないもんさ。練習は自分を裏切らないぞ」
「そういうことだ。あと2試合、悔いのないように頑張れ!」
「はい!」
 上原と龍子の激励に少しホロリときた越後だったが、気合を入れて返事する事で何とか堪える事が出来た。

 その頃、食堂では……

「「「悠里、初勝利おめでとう!」」」
 永原、富沢、金井の声が見事にハモる。
「うん、ありがとう。美加に負けないように頑張るよ」
 祝われているのは、ようやく初勝利を上げる事ができた楠木だった。
 仲のよい同期4人組は、何かにつけて集まっては騒いでいる。
「次はちづるだけだねー。頑張ってねー」
 金井がにこやかに励ます。勝ち星一番乗りの余裕といった所か。
「まったくだよねー。胸に栄養行き過ぎて他の成長がとまってんじゃないの? うりうり」
「胸は関係ないでしょー!! って、揉むな!!」
「ほげっ!!」
 富沢は永原の背後から胸を揉みしだくが、容赦のないエルボーを喰らって蹲る。
「そうだよねー。ちづるって悠里より大きいもんねー」
「ちょ、ちょっと私のを見ながら言わないで」
 金井が物欲しそうに楠木の胸を見ながら呟くと楠木は真っ赤になって胸を腕で隠した。
「だよねー。あたしより背が低いのに胸だけ人一倍でかいって人生舐めてるよね!」
 何がどう人生を舐めているのか分からないが、富沢は至極真剣に永原の胸を指差す。
「う、うるさい!! そんなことより悠里の初勝利のお祝いだろう?」
 珍しくまともな意見で流れを元に戻した永原だが、金井の物欲しそうな視線からはさりげなく逃げるのだった。
「そうね。冗談はおいといて、悠里、関節対策してる?」
 少し真面目に富沢が聞いてくるのには、理由があった。
「そうだよぉ。鏡さん、怖かったんだからぁ」
 金井が思い出し笑いならぬ思い出し泣きをしそうになりながら訴える。
 龍刃道場には、関節技使いがいないのだ。強いて言えば、上原なのだがタランチュラやロメロなどトリッキーなものが多く、鏡や中森、杉浦、内田のような正統派がいないのである。
 富沢にしても、上原の流れを汲み、自身が派手好きなのもあいまって不満は無かったのだが、今回の大会においてはその点が大いにネックになっていたことは否めない。
「あたし達の団体って、そういう人がいないじゃん? あたしもそういうの苦手だし」と富沢が言えば、「確かにそうだね。団体の色もあるけど、結構戸惑うよね」と永原も相槌を打つ。
「不安といえば不安だけど、社長や龍子先輩、越後先輩の教えを守れば十分戦えるよ」
 楠木は自分に言い聞かせるように答えた。
「悠里は優等生だよねー」
 富沢が呆れるように呟くと食堂の入り口がガラリと開いて1人の女性が入ってきた。

「あ、居た居た。お姉さんはついてるね~。肴を探しにきたら本命達がいるとは参った参った」

「ゲエー! 六角!!」
 (c)横山光輝とでもテロップが出そうな台詞を吐いた富沢以外は、入ってきた女性が誰だか分からなかった。
「ん~、少し教育が必要な娘がいるねぇ」
 糸目になって微笑んでいる女性は怒りのオーラを発して、富沢に近づいていくと無造作に手を差しだすと次の瞬間には富沢の首に腕が絡みついていた。
「んーんーーんーーーーーっ!!」
 声にならない悲鳴を上げて、懸命に首に回された腕にパンパンとタップの合図をする富沢。
「「「レイ!」」」
 永原達三人がようやく状況を認識して富沢を取り囲むと臨戦態勢をとる。
「レイを放せ!!」
「放してよぉ」
「誰だか知りませんが、怪我しないうちにレイを放してください」
 永原、金井、楠木がそれぞれが女性に対して警告を発する。
「おや? もしかしてお姉さんをどうにかしようとしてる? あたしの知名度も落ちたもんだね~」
 3人の剣呑な雰囲気にも動じずにキッチリ富沢を落とすと掛かって来いとばかりに手招きをする。
「若いっていいねぇ~」
「このっ!!」
「ええいっ!!」
「せいっ!!」
 3人がかりで女性を押さえ込みに掛かったのだが……



「葉月!! どうしたんだこれは?」
「お、眉毛、久しぶり!」
 騒ぎから数分後、食堂を覗きにきた上原が見た光景は目を回してのびている富沢、永原、金井、楠木の4人を放置して、酒を飲んでいる六角葉月の姿だった。



 葉月と呼ばれた謎の女性
 上原を眉毛と呼ぶ失礼な振る舞い
 
 ひと嵐来そうな予感の龍刃道場

 眉毛はステータスなんですよ、それが偉い人には分からんのです(笑)

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